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セクストーション被害にご注意

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セクストーションとは?

「セクストーション」とは日本語で「性的脅迫」を表し、「sex(性的な)」と「extortion(ゆすり)」を掛け合わせた造語だという。

 

セクストーションの被害って?

スマートフォンの無料通信アプリで知り合った女性とやりとりを重ね、「裸の画像」などを交換した後に電話帳などのデータを抜き取られ、女性の関係者らしき人物から「裸の画像」と引き換えに現金を要求される犯罪被害だ。

もともとは、数年前からアメリカなどで確認され始めた犯罪だという。
2014年には、フィリピンで主に国外在住の高齢男性をターゲットに「セクストーション」の犯行を繰り返していた58人が逮捕されるなどしており、海外ではすでに広く認知されている。
また、2014年4月には、「不正アプリ」で男性のスマートフォンから個人情報を抜き取り、現金を脅し取ったとして、千葉県警が恐喝容疑で男2人を逮捕しており、日本でも徐々に広がりつつある。

この千葉県警が恐喝容疑で逮捕した2人は、2013年12月に大阪府内の30代の男性に対し、無料通信アプリを通じてスマートフォンの個人情報を抜き取る「不正アプリ」を送信した。
その後、電話帳データを抜き取り、女性を装って「わいせつな行為を見せ合う」ことを持ち掛け、「性的な動画」を送信させた後で「知人にばらまかれたくなければ金を払え」と脅し、20万円を振り込ませたとしている。

2015年現在でも、複数の男性が被害に遭っているようだが、自分の意思で「裸の画像」などを送信しているため、被害届を出さない男性も多く、事件として表面化しにくいという。

セクストーション被害にご注意

 

セクストーションの手口とは?

ステップ1

ある日突然、男性のスマートフォンに無料通信アプリを使って見知らぬ名前の女性から 「お話ししませんか」などと連絡が来る。

それに、男性が応じると、やり取りが始まるのだ。

ステップ2

2人のやり取りがエスカレートしてくると、女性の方から「私の裸の写真を送信するからあなたも送信して」などと持ちかけられる。

もちろん送信された女性の画像は、インターネットなどに掲載されているものなのだが、それに気付かず男性は応じてしまう。

ステップ3

女性の方から「ビデオ通話ができるアプリ」だからなどと添付され、特定のアプリをダウンロードするように勧められる。

男性はそのアプリをダウンロードする。

ステップ4

女性から「私の裸の動画を送信するから、あなたもダウンロードしたアプリを起動して裸の動画を送信して」などと持ちかけられる。

男性が自分の裸を撮影し、先程ダウンロードしたアプリを起動して動画を送信する。

ステップ5

突然、「金できれいに解決しようか」とメッセージが送信された途端、男性のスマートフォンに登録されている電話帳のデータや写真などが次々と送信されてくる。

その後、女性の関係者らしい見知らぬ男から電話があり、「電話帳・写真・動画など、全てのデータを抜き取った。恥ずかしい動画をばらまかれたくなければ金で買い取れ」などと脅迫される。

ステップ6

ほとんどの男性は自分で送信した「恥ずかしい動画」などが、誰にも知られずに金で買い取れるならと現金を支払ってしまうらしい。

 

セクストーション被害に遭わない注意点は?

まず、見知らぬ女性からの「お話ししませんか」などと連絡が来ても絶対に応じないことだ。
ここさえスルーできれば、100%安全と言える。
仮に応じてしまったとしても、メッセージのやり取りまでであれば、まだギリギリセーフだろう。

しかし、次に問題となるのは「裸の写真」「裸の動画」などを送信してしまう行為だ。
なんとか「恥ずかしい画像・動画」の送信は、理性で抑えて欲しいものだ。
ここをすんなり通過してしまうと、50%は被害者になってしまう。

しかし、一番の問題は「ビデオ通話ができるアプリ」として女性から勧められ、男性がダウンロードしてしまうアプリだ。
実際にダウンロードしたアプリは「不正アプリ」で、電話帳などのデータを抜き取ることができるものらしい。
この「不正アプリ」をダウンロードした男性のスマートフォンは知らぬ間に、電話帳データを抜き取られ、自分で送信した「恥ずかしい動画」データをネタに脅されるという仕組みだ。

しかし、金を支払っても相手側に送信した電話帳・画像・動画データなどを取り返すことはほぼ不可能であるため、その代償は非常に大きいものとなる。

 

「セクストーション」は今後も形を変えていく

「セクストーション」の被害とはいえ、もとは自分自身が招いたものだから、安易に家族・友人・会社などには相談できないケースが多いのだろう。
まして、警察などは特に相談しにくいので、実際の被害者はもっと多いのではないだろうか。

男性の心のすき間に入り込む、最新型とも言うべき悪質な犯罪なのだが、今後は「振り込め詐欺」のようにターゲットや手法を変えていく可能性もあるのだ。

まず、「セクストーション」を行うには、スマートフォンに「不正アプリ」をダウンロードさせる必要がある。
しかし、手法を変えることによってターゲットを女性にしたりすることも可能になってしまうのではないだろうか。

誰もがスマートフォンを購入できる時代、「第2の振り込め詐欺」にならなければいいのだが・・・。