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神戸連続児童殺傷事件の「少年A」が手記を出版

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神戸連続児童殺傷事件

「神戸連続児童殺傷事件」は、1997年(平成9年)に兵庫県神戸市須磨区で発生した当時14歳の中学生による連続殺傷事件。
別名では「酒鬼薔薇事件」「酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと)事件」とも呼ばれている。

神戸連続児童殺傷事件

この事件では、数ヶ月にわたって複数の小学生が被害に遭い、2名が死亡し、3名が重軽傷を負っている。
また、通り魔的犯行や遺体の損壊が伴った点、特に被害者の頭部が中学校の正門前に置かれ、耳まで切り裂かれた被害者の口には、「酒鬼薔薇聖斗」名の犯行声明文が挟まれていた点、犯人から第二の犯行声明文が神戸新聞社へ郵送された点など、強い暴力性が伴なう特異な事件であった。
また、犯人が「普通の中学生」であった点も社会に強い衝撃を与え、少年法の刑罰の対象が16歳以上から14歳以上に引き下げられるきっかけとなった。

 

神戸連続児童殺傷事件の「少年A」が手記を出版

「少年A」改め加害男性(32)が、「神戸連続児童殺傷事件」を起こすまでの経緯や現在の心境などを「元少年A」の名前でつづった全294ページの手記「絶歌」(太田出版)を出版したことが2015年6月10日に分かった。

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ここで疑問になるのは、なぜ今になって手記の出版を行ったのか?
未成年が起こした凶悪犯罪として、非常に衝撃的だったことは今でも覚えている。
当時、未成年だった「少年A」の写真が掲載された週刊誌が発売されたが、すぐに販売中止となり、回収された。
しかしこの時、週刊誌に掲載された写真が、17年以上も経過しているにも関わらず、インターネット上では今でも閲覧できる状態となっている。

手記の帯には「1997年6月28日。僕は、僕ではなくなった。」と記載されている。

手記の中で「少年A」は、同事件前からの性的な衝動を告白し、同事件に至るまでの精神状況や、2004年に関東医療少年院を仮退院した後、日雇いアルバイトで生計を立てていたことなどを記しているという。
また、手記の巻末では遺族や被害者遺族への思いもつづっているようだが、被害者遺族は以前から加害男性側に手記などを出版しないよう求めていたという。
手記の出版については、男性側から被害者遺族への事前連絡はなかったといい、「なぜ私たちを苦しめるようなことをするのか理解できない」「先月、彼の手紙を読み、彼なりに分析した結果をつづってもらえ、これ以上はもういいのではないかと考えていたが、手記出版は私たちの思いを踏みにじるものでした」などとするコメントを出している。

太田出版の岡聡社長は、被害者遺族とは対局する意見で「少年犯罪の当事者が当時、どう考えていたかを社会は知るべきだ」と話している。

インターネット上でも、「少年A」の手記出版に対して多数のコメントが掲載さてれいるのだが、そのほとんどが「少年Aに対する非難の声」だ。

 

手記の印税はどうなる?

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加害男性の両親が1999年に出版した「『少年A』この子を生んで・・・父と母悔恨の手記」(文藝春秋)の印税は慰謝料に充てられ、他に両親が毎月8000円、加害男性が4000円を遺族に支払っていると伝えられている。

この手記の印税収入は著者である加害男性に支払われるのだが、書籍の著者が受け取る印税は一般的に10%だという。
初版は10万部なので、単純計算だと1500万円ほどの印税収入になるのだが、使い道はどうなるのか・・・加害男性の対応が問われるだろう。